大久保 作次郎
旧姓は氏原であったが叔父の家を次いで大久保姓となる。美術学校在学中の明治44年第5回文展にて初入選する大正5年の第10回文展から第12回文展
では3年連続して特選を受賞し以来、文展、帝展、新文展にて活躍を続ける。12年～昭和2年の間、渡欧して更なる研鑽を深め、帰国後の3年からは
槐樹社にも会員として出品を重ね、また、翌年には鈴木千久馬とともに創元会を結成。戦後からは日展を中心に発表を続けながら30年には和田三造
らと共に新世紀美術協会の結成にも参加した。35年には(前年の第二回新日展出品作｢市場の魚店｣により)に本芸術院賞を受賞、38年には芸術院会員
に就任した。ヨーロッパや国内の風景画や人物画を中心に温和な筆致と色彩を示した。
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