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名は守象、字は叔牙、号は初め祖仙のち狙仙と改めた。別号に如寒斎、霊明庵、霊猫庵などがある。父は絵師の森如閑、2人の兄とも画家と
いう恵まれた環境に育った。初め勝部如春斎について狩野派の技法を学んだ。しかし、狩野派の伝統にあきたらず、写生に立脚した平明な画
風をひらいた円山応挙の影響を受けながら独自の画風を追求し精密な写生に励み、新たな写実的画風を確立した。次兄である森周峯の子であ
り円山応挙の高弟でもあった徹山を養子に迎えた。徹山の後に森一鳳、森寛斎が続き、森派を形成した。主として動物画を画き、猿と鹿を得
意とし、数年間山中に籠って猿の生態を研究したという逸話が生まれるほど、毛描きに卓越した技法をみせた。代表作に「猿鹿図」双幅(東京
国立博物館蔵)、「雪中獣禽図襖」(京都広誠院蔵)などがある。
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