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【古伊万里】色絵蘭人見返し山水文八角鉢【江戸時代】

【古伊万里】色絵蘭人見返し山水文八角鉢【江戸時代】

買取した品 【古伊万里】色絵蘭人見返し山水文八角鉢【江戸時代】
買取した品の種類
買取した住所 東京都新宿区
買取した日 2022年9月29日

皆さん、こんにちは!骨董・美術品買取り専門店「ほくゆう倶楽部」です。今日は、涼しいというより肌寒いですね。

さぁ、世田谷代田の店舗には常連様をはじめ、ふらりとお越しいただくお客様がとても多いです。お陰様で、様々な職種の方々や作品と出会うことが出来ています。

では、本日も早速、素晴らしい作品を皆さんにご紹介させていただきたいと思います。

【古伊万里】色絵蘭人見返し山水文八角鉢【江戸時代】

直径約16.5㎝ 高さ約8.5㎝

古伊万里の特徴とも言える、とても色鮮やかな八角鉢です。これまでも古伊万里の素敵な作品をご紹介させていただいてきましたが、今回は、有名蒐集家の旧蔵品で光琳社出版「日本の文様17人」に掲載されたお品の現物ですよ!大変貴重かと思います。

まずは、作品をじっくりとご覧いただきましょう。

赤と青のコントラストが本当に美しいですよね。

こちらの作品のテーマは、鎖国以降に唯一の渡来ヨーロッパ人であったオランダ人の風俗を描いたものになっています。

緻密な地紋・蘭人、そして見返し(側面)には山水文様・花文、〇×高台と、異国情趣を含む絵付が非常に印象的で、とてもインパクトのある作品です。

側面だけを見ると、まったく別物の作品かのように思える程、青を主役として繊細に描かれているので、見る箇所によって様々な景色を感じ取れるのもまた楽しみの一つですね。

高台内には、旧蔵シールがあります。少々剥がれかけているところも、時代と時の流れを感じられて味わい深いものがります。

そして、掲載コピーと旧蔵箱も付いています。

▼古伊万里とは

伊万里焼、またの名を古伊万里と呼ばれるこの様式ですが、江戸時代に伊万里津(港)から各地に積み出されていった事が名前の由来の様です。産地ではなく港の名前から伊万里焼と付けられたそうです。

明治30年(1897年)に門司・有田・佐世保間に九州鉄道が開通してからは、徐々に船よりも鉄道で運ばれるようになった為、焼き物は有田焼、伊万里焼、志田焼、波佐見焼、三川内焼など、それぞれ産地の名前で呼ぶようになっていきました。江戸時代に作られた伊万里焼を、現代の伊万里焼と区別して「古伊万里」と呼ぶそうです。

朝鮮半島から来た人たちの手によって作られたこの伊万里焼は、江戸時代初期の1610年代~江戸時代の終わり頃(明治時代を含むものもあります)まで、主に佐賀県の有田や塩田、長崎県の波佐見、三川内などで作られました。

日本国内、全国各地はもちろんの事、長崎にいる中国商人やオランダ商人の手によって東南アジアや中近東、ヨーロッパまで運ばれ、王侯貴族の宮殿に飾られていたそうです。

当時のヨーロッパでは、磁器を作ることが出来なかった為、東洋から運ばれた伊万里焼(古伊万里)は宝石と同じような価値があり、とても美しいものと称されていました。手に入れることが難しかった事もあり、その貴重な宝を権力の大きさを示す為に王侯貴族の宮殿に飾られたと言われています。

そんな伊万里焼(古伊万里)の海外への出荷個数は、17世紀後半~18世紀前半にかけて記録に残っているだけでも驚きの200万個以上!想像を絶する物凄い数です。それ程までに、需要があったということでしょう。

17世紀末には中国が輸出を再開した事や、18世紀前半にはヨーロッパのマイセンでも磁器が作られるようになった事をきっかけに、18世紀後半以降はほとんど日本から輸出される事はなくなっていったそうです。

いかがでしたでしょうか。今回もまた素敵な作品と出会わせていただきました。移り変わる時代の中で、形あるものが丁寧に大切に受け継がれて、これからも沢山の人たちの日常に彩りを与えてくれますよう、ほくゆう倶楽部では日々このようにご紹介させていただいております。

是非、この感動を味わっていただきたいと思いますので、その目で直接ご覧いただき、お手に取って感動を体感していただきたいです!

ご興味を持ってくださった方は、お気軽にお問い合わせください♩

皆さんのご来店を心よりお待ちしております!

 

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