【北大路魯山人】志野風 鉢 「魯」彫銘入【共箱付】
買取した品 | 【北大路魯山人】志野風 鉢 「魯」彫銘入【共箱付】 |
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買取した品の種類 | |
買取した住所 | 東京都世田谷区 |
買取した日 | 2022年3月26日 |
皆さん、こんにちは!最近、天気がどんより続きですね。この時期に雪まで降りました!春が来たと思ったら、すぐに冬に逆戻り!気温は上がってきていますが、寒暖差で体調を崩されませんよう引き続き皆さん、どうかご自愛くださいませ。
さて、お陰様で沢山のお問い合わせをいただいておりますほくゆう倶楽部です。本日も買い取らせていただいた数々の素敵な作品の中から、こちらの【北大路魯山人(きたおおじ ろさんじん)】志野風 鉢 「魯」彫銘入【共箱付】を皆さんにご紹介させていただきます!
いかがですか!すごく美しいですよね!直径19.5cm 高さ8.7cm 丸みを帯びたフォルムと、艶感、そして、全体のお色味が相まってとても温かく優しく心を包んでくれるような、代表的な作風の「志野風 鉢」です。
鉢を縁取る朱色の鮮やかさに、グレーの模様がグラデーションで重なり合って、立体感も感じられる作品です。とても滑らかな肌触りで、ずっと手に取っていたくなる絶品です。
真横から見ると、このような表情をしています。アクセントとなる先程のグレーの模様は、敢えて部分部分にだけ施され、このようにシンプルに朱色がうっすら色づいているだけ。そこが良いですよね。
鉢の上から覗いてみましょう!外側のグレーよりも内側は朱色が主役といった色合いの模様になっています。シンプルさの中に繊細で緻密なデザインですよね。鉢の基調となるお色味が真っ白ではなく、全体にうっすら土色・朱色がふわっと色付いているので、柔らかさを演出しており、とても親近感が沸きます。
ひっくり返すと、こんな感じです。この作品全体の丸みの可愛らしさが、より一層感じられますね。底部の土色がまた絶妙で、全体的にとてもマッチした色合いです。さぁ、その底部を見ていきましょう!
表題にも記載させていただきましたが、底部高台内に「魯」彫銘が有ります。とても味わい深いですね。
こちらの作品は、共箱付きです!箱がまた良い味を出しています。
さて、作者の【北大路魯山人】氏は「篆刻家・画家・陶芸家・書道家・漆芸家・料理家・美食家」という異色な経歴の持ち主で、様々な顔を持っていたそうです。幅広い芸術の分野でご活躍されるからこそ、美的センスもまた独自の世界観を発揮し、最大限の魅力に繋がっているのだと思います。
ただ、調べれば調べる程、華やかな印象とは裏腹に信じ難いとても複雑な生い立ちがあります。簡単にご紹介させていただきます。
【北大路魯山人】※本名:北大路房次郎
1883年(明治16年)3月23日 生まれ
両親は士族でありながらも、生活はとても貧しいものだったそうです。その上、母の不貞により子を授かったことが発覚すると、父は房次郎が生まれる4ヵ月前に割腹自殺をはかってしまいます。母は逃げるように滋賀県滋賀郡坂本村(現:大津市坂本)の農家に房次郎を預けて失踪してしまいます。預けたはいいものの、ほぼ放置状態が続いたそうで、農家を紹介した方が何度か連れては戻すを繰り返し、ようやくその家の戸籍に入ります。しかし、家主は行方をくらまし妻は病死と、次から次へとある意味事件のような出来事が続いていきます。それでも、まだまだこんなものではありません。
この農家の養子夫婦が義理の弟である幼い房次郎の面倒を見ることになってから、今度は義兄が精神異常によりその後死亡すると、義姉が房次郎と息子を連れて実家に身を寄せます。そこで待っていたのは、義姉の母からの激しい虐待です。ここまで綴っている間に、涙が出そうになりましたし、怒りが込み上げてきました。今でこそ虐待やDVなどが問題視として取り上げられるようになりましたが、当時はもっと残酷だったのだと想像すると、本当に辛かっただろうなと胸が痛みます。
ここには書ききれない程、転々と過ごす人生を送り、その先々で出会う料理や芸術に惹かれ、好きになったこと全てに没頭したことが功を奏し、異色の多ジャンルで功績を残す偉大な伝統芸術家として人生を全うされました。
ただ、やはり幼少の頃から養家をたらい回しにされる経験から受けた心の傷と言うのは、もちろん簡単に拭いきれるものではなく、大人になっても尚ずっとどこか屈折してしまう程には、人格形成に大きな影響を及ぼす人生を歩まれてきました。幸せな人生だったのかということは、本人にしか分かりませんが、寂しさや苦しさが常にど真ん中にあり、それでも自分の才能を評価されることで道を逸れることなく、生きがいにすることが出来て、生き抜けたのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか!今回は、作者の人生を感じながら作品の中に想いをいつも以上に感じながらご紹介させていただきました。作者が総じて報われた人生であったのなら良いなと願うばかりですが、間違いなく彼の作品は今も尚こうして現代の私たちの元へ届き、感動を運び続けてくれています。彼自身が欲しかった優しい温もりが、まさに作品から手に取って感じられる、心温まる絶品です。是非、その目で直接ご覧いただき、お手に取って感動を体感していただきたいです!
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