【人間国宝・吉田美統（よしたみのり）】釉裏金彩鉄仙文花瓶

【人間国宝・吉田美統（よしたみのり）】釉裏金彩鉄仙文花瓶

度々登場しています、このお方！2001年7月12日 釉裏金彩の第一人者として【人間国宝】に認定された日本の陶芸家「吉田美統」氏のこちらの作品を、今回は皆さんにご紹介させていただきます。

まずは、「吉田美統」氏について何度も記載させていただいていますが、ご説明させてください。

家業「錦山窯」の伝統的な絵付け技法を習得し、武蔵野美術短期大学で工芸デザインを学ばれていますが、その後の作陶の特徴として最も大きな影響となったのが、釉裏金彩技法を用いた「加藤士師萌」氏の作品との事です。

そうです、運命の出会いとは、まさにこの事だと思うのです（これも何回も同じリアクションですみません。笑）

一つ一つの工程には、熱心な独自の研究の成果が詰め込まれており、たちまち評価されていきます。ありとあらゆる数々の賞を受賞するなど、誰もが認め、そして、日本が誇る陶芸家の一人です。

本日は、そんな「吉田美統」氏の数ある作品の中から、こちらの【釉裏金彩鉄仙文花瓶】をご紹介させていただきます！

※釉裏金彩（ゆうりきんさい）：素焼き生地に金箔を貼り付け、釉薬をかけて低火度で焼く技法

別記事でもご説明させていただいておりますが、金箔の変形を防ぐ為に高温ではなく低温でじっくり焼く技法です。「吉田美統」氏と言えば！ですね。一般的に金箔などを使用した金彩というものは、釉薬の上に施される為「釉上彩」と言います。今回の「釉裏金彩」は、文字通り釉薬の下に金箔を施す為、時間が経っても剝がれにくく汚れも付きにくいのが特徴で、出来上がりの美しさを長く保ち楽しむ事が出来ます。また、使用する金箔は極薄のものを要する為、正確なカット技術が求められるのです。デザイン性だけでなく繊細で確かな技術を持ってこその作品が生まれるわけです！

今回もまた、こちらの技法を用いた花瓶になります。

「吉田美統」氏の特徴カラーと言える、グリーンをベースに金箔で描かれる見事な花模様。本当に美しいですよね。この色合いの相性が抜群で、一瞬で惚れ惚れと眺めてしまいます。個人的にとても大好きな色味で、より惹かれるものがります。

花瓶の上部の筒部分が細くスタイリッシュで、一見クールな面持ちですが、晴れ間が射したようなパッと見て明るい雰囲気と、花瓶の下部の丸みを帯びたフォルム。何より「私を見て！」と言わんばかりの（笑）大胆に描かれた花たちによって、とても親近感が沸きますし、見る人を笑顔にしてくれる柔らかい印象です。そして、よくよく見ると描かれる花びら一枚一枚の、この繊細なこと！シンプルなようでいて、やはり素晴らしい技術あってこその表現だなと、今回の作品でも思わされました。

是非、玄関やリビング、あなたのお好きな部屋に飾っていただきたい絶品です。たちまち魔法がかかったように、華やかな世界へ連れて行ってくれると思いますよ！

ご興味を持ってくださった方は、いつでもお気軽にご連絡ください♩

▼吉田美統（よしたみのり）本名：吉田 稔

1932年7月7日 石川県小松市 生まれ

2001年7月12日 釉裏金彩の第一人者として【人間国宝】に認定

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